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家づくりコラム
2026年7月13日

保護犬2匹と平で暮らす|DINKSが選んだ「人と犬の家」の設計

近年、DINKS(ディンクス)の方や、単身でペットと暮らす方も増えています。

DINKSとは意図的に子どもを持たない選択をし、夫婦ともにお仕事を持って自立した生活を送っているライフスタイル(またはその夫婦)のことです。

夫とは「子供は持たない」と決めた時から、家を犬中心に設計しようと話し合ってきました。設計士さんに「犬が主役の家にしたい」と伝えた時、最初は戸惑われました。でも具体的に話を進めると、「犬と人が両方快適な家は、結果的に人にも犬にも優しい家になりますね」と納得してくださいました。

この記事は、これから犬と暮らす家を作りたい方、特に2匹以上の多頭飼育を考えている方に向けて、私たちの試行錯誤を共有するものです。

本記事では犬たちの写真は使っていません。プライバシーへの配慮と、保護元の譲渡条件への配慮のためです。住宅相談で具体的な事例をご紹介する際は、施主と犬の許諾を書面で取った上で写真を使わせていただいています。

なぜ「保護犬」を選んだのか

家を建てる前、私と夫はずっと「犬を飼いたいね」と話していました。最初はペットショップで子犬を、と思っていました。

でも、いわきで譲渡会の情報を見つけて、行ってみたら、考えが変わりました。

いわき市内には、市の保健所に加えて複数の保護団体があり、定期的に譲渡会が開かれています。私たちが最初に出会ったのは、市内の保護施設から縁あって譲渡されました。もう1頭、別の保護団体経由で、別の地域から縁あって我が家に来た子です。

保護犬を選ぶこと自体は、私たちにとっては「住宅選びと同じ感覚」でした。新築マンションを買うより、自分たちで土地を選んで設計するように、犬も「自分たちの暮らしに合う子」を、慎重に時間をかけて選びたかったのです。

ただ、保護犬には保護犬ならではの配慮が必要です。過去のトラウマで音に敏感だったり、特定の場所を怖がったり、別の犬と相性が悪かったり。家の設計段階で、これらに対応できる余白を作る必要がありました。

多頭飼育を前提にした家の設計

私たちが家を建てた時のテーマは「2匹それぞれが自分の場所を持てる家」でした。

多頭飼育で陥りがちな失敗は、「犬たちを一括りに扱う」ことだと、保護団体の方から教わりました。犬にも性格があり、好きな場所、嫌いな場所、相性の良い犬・悪い犬があります。2匹仲良くしていても、24時間ずっと一緒にいたいわけではありません。

散歩から帰ってきた犬の動線。広い玄関土間で足拭き、リビングに2つの居場所、キッチン手前にゲート、2階は人の領域

そこで設計したポイントは以下です。

1. リビングに「2つの居場所」を確保
1匹は私の足元、もう1匹は窓辺の日向、と決まった居場所があります。設計段階で、リビングの中に高低差や角度をつけて、自然に分かれられる空間を作りました。

2. 玄関土間を1.5坪確保
帰宅時、2匹同時に出迎えるとカオスになるので、玄関土間を広めに取りました。土間で軽くタオルで足を拭いてから、リビングに入る動線です。

3. 洗える床材
リビングと土間は、傷がついても掃除しやすい床材にしました。無垢材は犬の爪傷が目立ちますが、それも経年変化として愛おしく感じる派なので、私たちはあえて無垢材を選びました。塗装をマット系にしたので、爪傷が目立ちにくいです。

ちなみにペットを飼いたい方にもピッタリな床材を使う住宅会社もあります。

4. キッチンとリビングの間にゲート
調理中や食事中、興奮した犬がキッチンに突入してくると危ないので、可動式のゲートを設計段階で組み込みました。

5. 2階に「人の領域」
1階は犬中心、2階は人の領域、と分けました。寝室は犬不可で、夫婦の時間を大事にする空間にしています。これは私たちのスタイルなので、犬と寝たい派の方は別の設計になると思います。

いわきで保護犬を迎える・育てるための窓口

家の設計と同じくらい大事なのが、迎える前後の「頼れる窓口」を知っておくことです。2026年7月時点で私が把握している情報をまとめます(制度や体制は変わることがあるので、最新情報は必ず公式の発信をご確認ください)。

いわきで保護犬を迎える・育てる4つの窓口。市保健所の譲渡制度、市内の保護団体、夜間・時間外の医療、家選びの視点

いわき市(保健所)の譲渡制度
いわき市の公式サイトには「保護動物・譲渡動物情報」のページがあり、保護された犬猫の情報公開と、新しい飼い主の募集が行われています。譲渡を希望する場合は「譲受希望申込書」の事前提出が必要で、家族全員の同意や、終生責任をもって飼えることなどが条件です。問い合わせはいわき市総合コールセンター(0246-22-1111)から。市の保健所はSNSでも保護犬猫の情報を発信しています。

いわき市内の保護団体(例)

  • NPO法人 動物愛護団体LYSTA(リスタ):2011年設立。いわき市内で犬猫を常時100頭以上保護し、里親お見合いの会(譲渡会)を開催しています。湯本では保護猫のふれあいサロンも運営されています。
  • いわき「犬猫を捨てない」会:保護犬・保護猫の里親募集や、迷い動物の保護・捜索支援などを行っている非営利団体です。

譲渡の条件や流れは団体ごとに異なります。いずれも「終生飼養できるか」を大切に審査されるので、家づくりの計画と合わせて考えるのがおすすめです。

夜間・時間外のどうぶつ医療
いわき市内にも、時間外の診療に対応している動物病院があります。小名浜・郷ケ丘・久之浜などに、夜間提携体制を持つ病院や時間外対応をうたう病院があり、アニコムの動物病院検索(いわき市・救急対応)で確認できます(2026年7月時点で4院掲載)。

ただし、対応できる時間帯や症例は病院ごとに違います。かかりつけ医の夜間・時間外対応を事前に確認しておくことが、いわきで犬と暮らす上でとても大事です。多頭飼育の場合は、かかりつけを複数持っておくとさらに安心です。

いわきで多頭飼育する時のリアル

動物病院:いわき市内には、平・小名浜・勿来などに動物病院が点在しています。前述の通り夜間対応は限られるので、家選びの段階で「病院までの距離」も考えておくと安心です。

ドッグラン:いわき市内には、21世紀の森公園のドッグランをはじめ、いくつかのドッグランがあります。保護犬は他の犬との社会化が課題のケースもあるので、私たちは時間帯を選んで、空いている時に利用しています。

トリミング:いわき市内のトリミングサロンは、犬種や性格に合わせて選べます。私たちは2匹同時にお願いできて、保護犬の事情を理解してくださるサロンに長年お世話になっています。
犬や猫にも性格があるので、トリマーさんとの相性もあります。

ペットホテル:旅行や帰省で家を空ける時、ペットホテルを使います。多頭割引があるサロンを選ぶと、コストを抑えられます。

実際に暮らして…よかった設計・後悔した設計

正直なところ、後悔ポイントもあります。

暮らしてわかった良かった設計3つと後悔した設計3つのまとめ

後悔1:玄関の広さや収納についてもう少し検討すれば良かった

後悔2:人用のクローゼットを大きくしすぎた DINKSなのでもう少しコンパクトでよかった。代わりに犬グッズ用の収納をもっと取ればよかった。

後悔3:庭の柵を後付けにした 最初は犬を庭で自由にする予定でしたが、脱走防止の柵を後から付けると、デザイン的に妥協しなければなりませんでした。最初から柵込みで設計した方がいいです。

よかった1:リビングの高低差 2匹の居場所が自然と分かれる設計、これは大正解でした。

よかった2:床材 賃貸のクッションフロアも機能的でしたが、ここまで傷がつかない床材があるのは知りませんでした

よかった3:洗濯動線の最適化 犬のタオル、シーツ、人のタオル、衣類、すべて1階で完結する動線にしたので、家事が劇的にラクになりました。

これから犬と暮らす家を考える方へ

1. 犬を迎える前に設計はしない
具体的な犬種・性格を決めずに設計すると、汎用的すぎる家になります。逆に、犬を迎えてから家を建てる方が、その子の性格に合わせた家になります。私たちは犬たちと暮らし始めて1年後に家を建て始めました。

2. 保護犬を考えるなら、いわきにも受け皿がある
市の保健所、保護団体の譲渡会など、いわきには選択肢があります。住宅相談の延長で、私からも情報をお伝えできます。

3. 多頭飼育の難しさは「設計」より「関係性」
家の設計でカバーできない部分があります。犬同士の相性、トレーニング、健康管理。住宅相談に来られる方には、暮らしのリアルも合わせてお伝えしています。

4. 「ペット可」は最低条件、「ペット最適」が理想
ペット可賃貸の延長で家を建てると、機能的すぎて愛着が湧かない家になります。「うちの子のための家」を目指すと、結果的に人にも犬にも心地よい家になります。

いわきで犬と暮らす家を考えている方、よろしければ一度ご相談ください。ペットと暮らす方の住宅相談を、私が担当します。「まだ家を建てるか決めていない」「漠然とイメージを膨らませている段階」でも大歓迎です。相談料は無料、住宅会社を売り込む立場にもありませんので、お気軽にどうぞ。

無料相談を予約する(犬と暮らす家の相談歓迎)

※ 本記事に記載した団体・窓口・医療体制の情報は2026年7月時点のものです。最新の情報は各団体・いわき市の公式発信をご確認ください。
※ 本記事に登場する保護犬たちは執筆者の個人的な家族です。動物福祉と個人情報保護の観点から、安易な動物写真の使用は控えています。
※ 本記事の構成・キーワード設計には、情報価値研究所のreleasenoteを参考にしています。

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